入社して3か月、仕事にも慣れてきたように見えた新入社員に、ある日とつぜん「辞めさせてください…」と言われてしまう。
毎日きちんと出勤し、周囲からは順調に見えていても、本人の中では少しずつ不安が積み重なっているケースはよくあります。
2月に開催した採用定着セミナーでは、三重メンタルサポートの矢田さんを講師に迎え、「入社3か月で辞める人・残る人の違い」をテーマにお話しいただきました。
今回の内容で特に重視されたのは、1対1で行う面談の方法です!
高校を卒業したばかりの新入社員を想定し、どのような言葉で声をかけるか、どう受け止めるかを実践的に学習。
新入社員が不安を抱えやすい背景や、定着につながる面談のポイントを知るきっかけとして、ぜひ最後までご覧ください。
新入社員が早期離職する背景にある2つの不安

新入社員が早期に離職すると、「最近の若い世代はすぐ辞める」と片づけられ、すべての原因を新人のせいにされがちです。
しかし、その実態を紐解いていくと、以下のように会社側の声かけや面談のあり方が大きく関わっていることがわかります。
- 聞きたいことがあっても声をかけにくい
- 入社前に抱いていたイメージと実際の仕事に差がある
それぞれ確認していきましょう。
1.聞きたいことがあっても声をかけにくい
職場でよく使われる「何かあったら言ってね」という言葉は、一見すると新人に寄り添った声かけに思えます。
しかし、社会人経験の少ない新入社員に対しては適切とは言えません。何かあったらと言われても、具体的に何を伝えればよいか判断しづらいからです。
【新人が相談で悩むポイント】
- 何を相談すればいいか分からない
- 声をかけるタイミングで迷う
- 聞くべきか、自分で考えるべきか判断できない
せっかく声をかけてもらっても、ずっと相談できないまま不安が増していくばかりです。
そこで「何か困っていることはある?」といったような具体的な問いかけであれば、応えやすくなります。
小さな声かけでも、気にかけてもらえていると感じられ、安心感につながります!
2.入社前のイメージと実際の仕事に差がある
求人票や会社説明で理解していた内容と、実際の業務との間に差を感じることは珍しくありません。
【よくある入社後に感じるギャップ】
- 電話対応が想像より多い
- 事務作業の割合が高い
- 覚えることが一度に重なる
こうしたギャップが積み重なると「思っていた仕事と違う…騙されたかもしれない…」と、会社に対して不信感を抱かれてしまいかねません。
だからこそ、入社前の段階で業務内容や大変なことも含めて具体的に伝えておくことが大切です。
さらに、それを行う明確な理由まで説明できると、新入社員の受け止め方も大きく変わってきます。
定着につながる面談で意識したいこと

面談の大切さを伝える矢田講師
今回のセミナーでは、1対1の面談の進め方について実践形式で学びました。
参加者は「相談する新入社員」と「話を聞く上司」に分かれ、実際の面談を想定したやり取りを体験しました。
新入社員が安心して話せるかどうかは、問いかけ方だけでなく、聞く姿勢や間の取り方によっても変わります。特に意識すべきなのは、次の2点です。
- アドバイスより先に相手の話を聞く
- 沈黙を受け入れて待ってあげる
ひとつずつポイントを確認していきましょう。
1.アドバイスより先に相手の話を聞く
上司の立場になると、相談を受けた際につい答えや正論を伝えてしまいがちです。
しかし、その前に、新入社員が抱えている不安や悩みを受け止めることが先決です。
「そう感じているんだね」
「不安に感じているんだね」
まずは、ゆっくりと気持ちを整える時間を作ってあげましょう。
多くの面談者は、相手の話を聞く前に、自分の考えや経験を話しすぎていますね!
2.沈黙を受け入れて待ってあげる
面談の場で、沈黙が続くと気まずくなって、つい次の質問や助言をしたくなります。
ただ、多くの新入社員は、自分の中に存在するぼんやりした不安をうまく言語化できないものです。
その数秒は、自分の中にある気持ちを少しずつ言葉にしている大事な時間。だからこそ、その沈黙を急いで埋めず、数秒待ってください。
「実は…」と本音が打ち明けてくれることもあるはずです。
若手との関わりで見直したい言葉の選び方

上司にとっては何気なく口にした一言でも、新入社員にはショックな発言だったというケースはよくあります。
「俺たちの時代はもっと大変だったよ!」
「そのくらい普通だよ!」
「いちいち小さなことを気にしすぎだよ!」
励ますつもりでかけた言葉なのに、「自分の気持ちは理解されない…」と心を閉ざされてしまいます。
感じ方や考え方は、人それぞれです。主観的な意見をぶつけてしまわないように注意しましょう。
まずは小さなことから、支えになっていこう!

入社直後の3か月は、新入社員が職場に慣れるだけでなく、この会社で続けられそうか判断している時期でもあります。
今回のセミナーでは、この時期に必要なのは特別な制度ではなく、日々の関わりを途切れさせないことだと紹介されました。
10分程度でも良いので、まずは面談の機会を作ってみましょう。
小さな積み重ねが、ここで働いても大丈夫という安心感につながります!
今後も、弊社の『採用×定着セミナー』では、現場ですぐに活かせる具体例を交えながら、若手との関わり方や職場作りについて解説していきます。
興味のある方は、ぜひ公式LINEから最新情報をご確認ください!